こんにちは
助産師のりんごです
インフルエンザが大流行中です。
皆さんや、皆さんの周りはいかがでしょうか?
正しく知ろう。インフルエンザ
これは神戸市立医療センター中央市民病院のホームページに掲載されている記事とポスターです(2018年3月作成のもの)リンクはこちら
インフルエンザは自然に治ると書かれています。このホームページだけでなく、子どものホームケアの本や、看護の教科書にも風邪と同様に通常は自然経過で治ると書かれています。
よく考えれば、そりゃそうなんですよね。私が子どもの頃は抗インフルエンザ薬もなかったですし、温かくして治るまで家でひたすら寝てました。学校を休み、この時ばかりは母を独占できた気がして、しんどい反面、ちょっと嬉しい気持ちにもなったものです。(私は3人兄弟の真ん中です)
看護は自然治癒力を高めること
養生食
私が風邪をひいたとき、母は必ず出汁のきいた温かいお味噌汁と、りんごを剃ったものを食べさせてくれました。これは看護学や栄養学を勉強した今ではすごく理にかなってる養生食だと思います。水分補給としてはもちろんのこと、アミノ酸やミネラル豊富な出汁に発酵食品である味噌。適度な塩分。最高です。具から出た栄養がスープに溶けているので、無理に具を食べなくても大丈夫。
病気のときは体の中でたくさん酵素を使うのですが、りんごも剃ることによって細胞が壊れて、より酵素がとりやすい状態なるといわれています。ビタミンも補給できます。残念だけど市販のジュースなどは熱処理をしているので酵素は存在しないのです。母の看護に感謝です。
現在の私は、風邪っぽいと思ったら「母の養生食」に追加で、ビタミンCを大量にとって治癒力に働きかけます。あとはプラセンタドリンクも飲んだりします。これは飲む点滴!ええ仕事してくれます。お湯に梅肉を入れて飲んだりもします。
病気のときは消化の機能が落ちているので無理に固形物は食べなくて大丈夫。無理に食べても消化吸収できなかったら意味がないですもんね。消化の良い、味噌汁やスープで様子をみていきましょう。これは食べ物の消化に使うエネルギーを自己治癒力にまわすという目的もあります。食欲が湧いてきて、お腹すいたーってなったら消化の機能が回復しているサインなので、様子をみながら少しずつ消化の良い固形物を食べていきましょう。
保温とクーリング
昔、熱で熱くなったおでこのタオルを、母が時々冷水で絞って交換してくれるのが、ひんやり気持ちよかったのを覚えています。ただ、熱があるからといつでもクーリングしたら良いわけではなく、クーリングをするのは熱が上がりきって、顔がポッと赤くなり、手足も温かく、汗をかいているときです。たとえ熱が38度や39度あっても、手足が冷たく、顔色も白っぽく、寒いときは、体を温めましょう。
クーリングしたいのに、お子さんがじっとしてないときは、小さい保冷剤を、ガーゼやタオルに包んで首に巻いたり、巾着リュックに入れて背負わせたりすると良いですよ。化学物質を経皮吸収してしまう危険がある「おでこに貼るシート」は、私は、なるべく使用を避けた方が良いと思っています。
迅速検査は、必要性があるときに
ひと昔前は、検査キットなどもありませんので、ウイルス性の感染症はみんな風邪。今は便利なキットがありますので検査することが多いのかなと思いますが、このポスターには「健康な方には迅速検査はしません」とハッキリ書かれていますね。高熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛などの臨床症状で判断しますということです。
最近では学校の先生から受診して迅速検査を受けてくださいと親に指示があったりするそうですが、臨床症状での診断に加えて迅速検査が必要かどうか判断するのは学校や保育園の先生ではなく、医師ですので、そこは間違えないようにしたいところです。
抗インフルエンザ薬は重症化を予防できない?
あと、抗インフルエンザ薬について「いくつかのガイドラインでは重症化する恐れのあるかた(乳幼児、高齢者や基礎疾患のある方)には投与が推奨されていますが、それ以外の健康な方には無投薬での経過観察をすることとされています。実は、タミフルをはじめとする抗インフルエンザ薬には重症化を防ぐという効果は認められていません」と書かれています。なるほど。気になって追加で調べましたが、脳炎を予防する効果もないそうです。どんな薬もそうですが、必ず副作用のリスクを負います。状況によりメリットとデメリットのバランスを考え、服用の判断されるべきですね。医師としっかり話し合いましょう。
とにかく、普通に抵抗力のある普段元気な人は、家で適切な水分や栄養の補給をしながら治るまで安静にするのが一番ですね。もちろん、嘔気などで水分がとれなくて脱水気味だとか、頭痛や体の強い痛み、倦怠感などで眠ることもできないときなどは、対処療法が必要でしょう。意識がおかしいとき脳炎の可能性もありますので、ただちに医師に診てもらいましょう。
あと乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方など、重症化しやすい方々に関しては「普段健康な方」とは全く別だと考えましょう。こういう方々が重症化するのはあっという間なので、自己判断で様子見せず、はやめはやめに医師にかかりましょう。
おわりに
病気は本当に心配で不安になりますね。あんまり神経質になりすぎてもいけないし、でも楽観的じゃいけない場合もある。何事もそうなんですが、ポイントを押さえておくということが大事だと思います。そのためにはやっぱり知識なんですね。溢れる情報の中で迷子にならないようにしたいものですね。
りんご助産院
◉助産師りんごプロフィール
私がなぜ助産師になったのか、今後どんな夢があるのか。助産師りんごの概要が5分でわかります。
◉りんご助産院ホームページ
母乳外来、育児相談、妊活相談の外来(完全予約制)や、講座、イベントをおこなっています。
◉Instagram
公式Instagramではりんご助産院の日常や、りんごのプライベートもチラリ。個人的な趣味の裏アカウントもあります
◉りんご助産院の公式LINE
より身近な情報を発信しています。楽しく賢く育児したい方は「この指とーまれ♪」妊活中、妊婦さん、子育て中のママ、どなたでも気軽にフォローしてください。お得な情報もあるかも♡