りんごの思想

笑えるネタ!喉の手術で生まれ変わった話

先日こんなブログを書きました。その中で出てきた手術のお話です。

暗黒時代。その中で出てきた、扁桃切除術。私の場合この扁桃が炎症を繰り返すことで、免疫システムに影響を及ぼし腎臓に障害を起こしてしまうという状況でした。コーラみたいな色の血尿。蛋白もしっかり降りてて、行く末は透析だといわれ、焦りました。そして手術に踏み切ったのです。

↑3人兄弟。私はベビーカーに乗ってます。赤ちゃんの時は股関節脱臼、幼児のときから食が細く虚弱体質で親を心配させました。

ドSな耳鼻科医、T先生

耳鼻科の先生は私の友達の旦那様。T先生は「さぁ検査や〜これ持ってて」と言って、私の両手に洗面器を持たせました。そしてすごい笑顔で医療用のゴム手袋をパチンとはめて「はい、あーーーん♡」と言いました。

私が大きく口を開けた瞬間、T先生は容赦なく指を喉の奥に突っ込んできて私の扁桃をゴシゴシと擦り始めました。想像してみてください。めちゃ苦しそうでしょ。オェーオェーとなって、ヨダレや涙やその他のものが洗面器の中へ落ちていきます。これをする前後に採血をしてなんかの値の変化をみるらしい。やたら原始的な世にも恐ろしい検査ですよね。その検査を終始楽しそうにする先生。天職です。

麻酔医登場!A先生

その検査の結果、やはり扁桃炎が腎臓に悪影響を及ぼしてるということがわかり、手術となります。2週間くらいの入院です。

手術前日、麻酔医のA先生が病室に訪問してくださいました。帝王切開は2回しましたが、全身麻酔は初めて。緊張します。A先生は丁寧に説明をしてくださいました。数を数えているうちに意識が遠くなること、呼吸も止めるので人工呼吸器が入ること。意識がしっかり戻る頃には手術も終わりこの病室に帰ってきてること。

ただ、病室で初めて覚醒するのではなく、前段階で手術室で覚醒の確認をします。でもその時の記憶は殆ど無いのが普通だと聞かされました。

で、麻酔医A先生が「この時、結構暴れる人いるんだよね〜笑」と。私が医療従事者だということを知っているので、そういうトーク。

私「えぇ!そうなんですか!?」
A「そうだよ」
私「私も暴れちゃったらどうしよう!?」
A「あー全然大丈夫よ〜」
私「暴れちゃったら教えてくださいね 汗」
A「オッケー!」

ちょっと待って。まじか〜。なんかドキドキするなぁ〜。すると今度は主治医のT先生がやってきます。

T「明日頑張ろうね〜」
私「はい!喉ってどうやって手術するの?」
T「顎をガコッと外して口を大きく開けてするんだよ♡」

あかん!聞かんかったら良かったかも。顎を外すって、どうなるのよ!?いろんな意味でドキドキしながらも、ふたりの先生が丁寧に説明してくれたから、覚悟もしっかりとできました。

手術終了

ようやく手術は終わりました。麻酔医A先生が言ったとおり、気がついたら病室で、目を開けるとぼんやりと夫の顔が見えました。なんかドラマみたい。

夫「気がついた?」
私「く、る…しぃ…」
夫「大丈夫!?ナースコールしようか?」
私「う…ん」

喉の痛みと、喉になにか溜まっている感じで呼吸が苦しくて、ナースコールしてもらいました。喉に溜まったものを吸引してもらい、鎮痛剤も追加してもらい、ようやく落ち着きました。主治医のA先生も何回も部屋を訪れて様子をみにきてくれました。(いい人!)

ついに生まれ変わってもた!

翌朝、麻酔医のA先生も来てくださいました。さあ、心配なのは、暴れたのかどうなのか?A先生は私の顔をみてなんだかニヤニヤと笑っていました。先生のにやけた顔をみて、コレは確実になんかあったな!と思いました。

私「先生、やっぱり暴れちゃった?」
A「いや、大丈夫だったよ」

ほっ。大丈夫やったんや。よかったー!でもA先生のニヤニヤは止まりません。そして会話を続けます。

A「でもな…」
私「でも!?」

なんやなんや!何が起こったんや???ここから、ちょっと面白いから覚悟してくださいね〜笑

手術室で「林さん、林さん!」とナースが声をかけました。私はパチリと大きく目を開けて、ニッコリと満面の笑みを浮かべ、両手で万歳をして「生まれ変わったぁぁぁーーーー!」と言ったそうです!!!

A「いやぁ、びっくりしたわ〜笑」
私「……」
A「良かったね!生まれ変わって〜笑」

もちろん記憶は一切ありません。私もびっくりしました。で、この後先生と大爆笑!

私は、あの暗黒時代、本当に心から早く元気なりたいと思っていました。心の方はだいぶん回復していたし、この手術をしたらきっと体も元気になって、また好きなことが出来るようになる!と信じてました。だから怖くても痛くても手術を受けて、生まれ変わるんだ!って。それを潜在意識の中で強く思うあまり、溢れ出したのが「生まれ変わったぁぁぁーーー!!!」と万歳だったのでしょう(笑)

もしかしたら、私はこの時に本当に生まれ変わったのかもしれません。それからの私はメキメキと元気になり、退院して1ヶ月も経たないうちに助産師として復帰しました。

伝説の人!?

退院してから1ヶ月くらい経って、私が入院した同じ病院に友達が入院したのでお見舞いに行きました。

廊下を歩いていると前から麻酔医のA先生が。「挨拶しようかなぁ。でも先生って毎日何件も何件も手術をしているわけで、私のことなんて覚えてるはずがないだろうし、軽く会釈をして通り過ぎよう」そう私の心はつぶやきました。そしてすれ違いざま、軽く会釈をして通り過ぎようとしました。その瞬間!!!先生からこんな言葉が!!!

「あーーー!!!生まれ変わった人やーー!!」

ちゃっかり記憶に刻み込まれてるやないかーーーい!(笑)伝説の人になれたかもね。以上、手術で生まれ変わった話でした。


↑しんどい時にプレゼントしてもらった本