娘からのLINE
先日、娘からこんなLINEが来ました。
「今、電車やねんけど、妊婦さんが立ってるのに、なんで誰も席を譲ってあげへんのやろ?優先座席のところやし、妊婦さん座れへんの、なんか悲しいな」
娘とさらにやりとりしていると、優先座席に座っている人は寝てるか、スマホの画面をみてて、その中には女子高生とか若い人も数人いるらしいです。
この状況をどう思いますか?
わかりにくい「大変」もある
私は娘に伝えたいことがあったので、このようなことを返事しました。
「妊婦さんが席に座れたらいいのになぁって思う、あかり(娘)の気持ちは凄く大事やな。でも、優先座席に座っている人は、それぞれ事情があるかもしれないよ。体調が悪いかもしれないし、ズボンで隠れてるけど足に包帯巻いてるかもしれないし、女子高生だって酷い生理痛で倒れそうなのかも…」
大きなお腹や松葉杖、曲がった腰などは「大変そう」と、見た目にわかりやすいけど、見た目にわかりにくい「大変」だってある。
極端な話、もしかしたら、その女子高生だって妊婦さんなのかもしれないし…。(可能性としては少ないけど、病院勤務時代には数人の高校生妊婦さんをみてきました)
私は何もかもを知っているわけではない
そう。妊婦さんを想う気持ちはとても素敵。娘が妊婦さんに対して「大きなお腹で大変だな、座れたらいいのにな」と思えたこと、優しく育ってくれてるんだなぁって、私はとても嬉しかったです。
ただ、そのことで悪者(席を代わってあげない不親切な人、非常識な人)をつくりあげる必要はなくて「人それぞれ自分にはわからん事情がある」「自分は何もかもを知ってるわけではない」っていう前提を意識してみるのも大切なことなのかなと思います。そのほうが余計な負のエネルギーを持つことなく、誰かを責める気持ちになることもなく、心が平和です。
優しい空をみていると心が和みます
正義がナイフになることだってある
正義だと思っていても、時にはそれがナイフになり、罪のない人を傷つけるかもしれません。SNSをみてても時々そういうことを感じます。今回それを娘に伝えられるいい機会になりました。色んなことを感じながら今を生きている娘を愛おしく思います。