「おっぱいに悩むことがないって幸せですね」
先日、可愛いい2人目ちゃんを出産されたFさん。「おっぱいで悩むことないっていうのはすごく幸せですね！」母乳外来でマッサージを受けながらFさんはしみじみと言います。「せやな〜幸せなことやな〜」私も胸がジンと熱くなります。
じつはFさんは、お一人目のお兄ちゃんの時は、いくら頑張っても母乳が十分に出ず、途中から母乳をやめミルクで育てられました。
母乳をあげたい。でも母乳が出ない。
少しでも母乳を出して赤ちゃんにあげたいと、りんご助産院の母乳外来に来院されたFさんは私に想いをたくさん伝えてくださいました。赤ちゃんは3ヶ月でした。まだまだ母乳を増やすことのできる時期なのですが、その時のFさんのカラダやココロの状態、赤ちゃんの成長のことを総合的にみて、なかなか想いをカタチにするのは難しいと感じました。ほとんど出ないおっぱいをくわえて赤ちゃんは大泣きします。今この親子にとって無理に頑張ることは逆効果…。そう感じた私は思い切ってFさんに伝えました。
「これから、Fさんのココロやカラダが喜ぶことをして満たしていきましょう。でもね、Fさんのカラダが変化するのはもうちょっと先やと思う。だから正直、今回◯◯君に母乳を十分にあげるのは難しいかもって思ってる。だけど、下のお子さんも欲しいって言ってたでしょ？その子の時にはきっと間に合うよ。今回は無理をしすぎずに、ここからまずお母さんのココロとカラダを満たすことを考えまてみませんか？」と伝えました。Fさんは納得されました。Fさんはしっかりとミルクを足して「気持ちに余裕ができた」と話されました。母乳をやめた後もFさんの希望で外来に2ヶ月に一回くらい通われました。育児相談に加え、栄養の話など毎回熱心に聞いてくださいました。自分を満たすための方法を知ったFさんは、しっかりと実践をされました。
新しい命。そして今度こそ。
そんな中「妊娠しました！！！」と嬉しいお知らせがありました。「今度こそおっぱい出るかなぁ」と時々不安になるFさんに「今できることをコツコツとしていこうね！」と、私も祈るような気持ちでした。順調な妊娠経過でした。
赤ちゃんは、元気に生まれました！そして、そして…
おっぱいは溢れるように出てきました♡♡♡
今ではご本人さんもまさか！！！と驚きの完全母乳。お兄ちゃんの時はいくら頻回授乳をしても反応がなく硬く萎縮してしまってた乳腺が、今は風船のようにふんわりと膨らんで、赤ちゃんが欲しいだけのおっぱいを作ってくれています。ピューっと飛ぶのが面白い！と、Fさんはとても幸せそうです。
Fさんは、理想の未来があったから、そのために、種をまいて、ワクワク一生懸命に育ててこられました。そして今、その結果である「実」を受け取っています。1人目ちゃんのとき「私はおっぱいが出ない体質だから仕方ないんだ」って思ってしまっていたら、このような経験はできなかったと思います。だから良かったなぁ〜って思います！！！
すべては「結果」である
今がとてもいい状態ならば、それは、たまたまではなく種をまいて育てたものを収穫できているのです。
逆に、今、望む状態でないのであれば、それも、たまたまではなく、原因やこれまでの過程のつくりだす結果です。
でもね、原因があるということは、解決策があるということなんです。幸せな母乳育児を望むなら、大きく「4つの大事なこと」があり、それを満たしてあげることができれば、ほとんどの方がその望みを叶えることができると母乳外来でお話をしています。
ただし、Fさんのように変化に時間を要することがあったり、様々な事情でその「4つの大事なこと」の実践が難しいことがあります。そんなときも自分を責めたりせず、焦らず自分らしい育児を選択したらいいのだと思います。
「苦しい母乳育児」ではなく「楽しい」を経験して欲しいです。完全母乳でも、混合でも、ミルクでも、まずはお母さんが幸せであること。それが赤ちゃんにとっては一番の幸せなんです。
未来は自分で選ぶことができる
現在の私は1年間に約800〜900件の外来をさせていただいて、開業してからだと自分でもびっくりする数になりそうですが、このひとつひとつの経験が教えてくれたことです(^^)
未来は自分で選ぶことができる
ひとりで悩まずに、お話を聞かせてください♪
りんご助産院に置いてある、お母さんがたに人気の日めくりカレンダー。私、叶恭子さんの考え方が密かに大好きです。
