母乳のこと

母乳に良い食事とは?栄養たっぷりのおっぱいをたくさん赤ちゃんにあげたいな〜って思ったら

初診で、驚きの発言

Tさんが初診でりんご助産院に来られた時の驚きの発言は今も忘れられません。本当に今まで辛かっただろうなぁとおもいました。

「赤ちゃんが生まれてから6ヶ月になるまでずっと2〜3日毎におっぱいが詰まり、助産院でマッサージを受けています」

「え?2〜3日!?6ヶ月間!?」「はい…」信じられませんでした。どれだけの苦痛を味わって、どれだけの時間やお金をかけたんだろう。表情も疲れきっていて、お話しする声もとても重く感じました。

早速、原因を探ろうと生活の状況や食事、ストレスの状況など聞いていきました。

赤ちゃんのために…その努力

お食事は、毎食白米をお茶碗2膳食べなければいけない、お肉は禁止、卵も禁止。乳製品も禁止。たんぱく質は少しの魚と豆腐くらい。油は禁止。揚げ物なんてもってのほか。ひたすら白米と根菜の煮物などを召し上がっていました。水分はなるべく摂らない。赤ちゃんの成長発達に関わらず、夜中も起こして授乳をするというものでした。でも、Tさんはそれがおっぱいのため、子どもちゃんのためだと、一生懸命守って頑張られていました。

何がどうなっていたのだろう?

まず、食事がほぼ糖質になってしまっていることで、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなど体にとってとても大切な栄養が殆ど摂れていない。赤ちゃんに栄養のある母乳があげられないし、糖質のとりすぎで、おっぱいが炎症を起こしやすい状況をつくっています。そのような栄養不足な状態では赤ちゃんに母乳をあげるどころか、お母さんの体調が心配ですし、精神も安定せず、しんどいはずです。

でも、これはTさんが悪いわけでもなんでもないのです。これまでのTさんに入ってきた情報がたまたまそういうことで、赤ちゃんのために真面目に実践された、その事実があるだけ。とっても努力家で愛情に満ちたお母さんなのです。

私は、Tさんが今まで実践されてきたことと全く正反対のことを伝えないといけないので、Tさんが受け入れられるのか心配になりました。でもTさんの口から出たのは「今まですごくしんどかった。でもおっぱいは良くならない。だから、お話を聞かせてください」でした。

Tさんにお伝えしたこと

私はまずおっぱいに良い食事のお話をしました。お肉、魚、卵、チーズなどのタンパク質をしっかりとること。Tさんの体重から必要な量を伝えるとTさんはすごく驚かれていました。脂質も重要!しっかり摂る!とにかく栄養をしっかり摂ることが大切!一方で、今までたくさん食べていた白米は嗜好品としてごく少量に。白米のほか、パン、うどん、パスタ、根菜、菓子類などの糖質は控えめに。水分補給はしっかりと。この様な食事であればカロリーや量は気にせず満足いくまで食べて良し。赤ちゃんの体重増加は良好だったので、夜中赤ちゃんを起こしてまでの授乳は必要ないことを伝えました。やっぱりTさんはビックリされていました。

Tさんはそれでも「やってみます」と言いました。「私は知識や経験などの情報提供はするけど、最終的にはお母さんが選択することだから合わなければ言ってくれればいいからね」と伝えましたが、Tさんはガラッと生活を変えられました。すごい勇気だったと思います。覚悟を決めて行動に移されました。


焼鳥もオススメ♡

実際に実践されて…

結果、2〜3日に一回詰まっていたおっぱいがそれから1週間、2週間ともつようになり、1ヶ月に1回のメンテナンスでいけるようになりました。赤ちゃんの体重増加も良好。赤ちゃんがよく笑い、色んなことに興味を持つようになったと話してくれました。お母さんご自身の体調も徐々に回復し、笑顔も増えました。

まだまだ、Tさんのような食生活を「おっぱいのために」と実践されて、なのにトラブルが多く、どうしたら良いのかわからなくなって来院されるお母さんが後を絶ちません。お母さんが赤ちゃんのために必死で頑張ってることが、栄養不足の状態を作ってしまう…それはとても悲しいことですね。このような栄養不足の状態は「産後うつ」の原因にもなるのです。

焼肉もオススメ♡ただし白米は控えめに…

「母乳育児は楽しかったです」が聞けた喜び

先日、Tさん親子は無事に卒乳をされました。Tさんに「母乳育児はどうだった?」ときいてみました。すると「辛い時期もあったけど、楽しかったです!」という言葉を聞くことができて、とても嬉しかったです!楽しい母乳育児ができて本当に良かったです♡

以下、お母さんの感想です。

Tさんの感想

おっぱいの詰まりの原因は脂っこい食事ではありません! カチカチおっぱいがふわふわおっぱいに変わりました。 りんご助産院に来て本当に良かったで す。

産後1カ月から5カ月まで◯◯式のマッサージ に通っていました。 そちらでの指導は
・白米毎食二膳。
・たんぱく質は白身魚と大豆のみ。
・牛、豚肉不可。鶏肉や卵も赤ちゃん にアレルギーがあるかもしれないと不 可。(一歳現在鶏肉、卵共にアレル ギーはありません・・・)
・乳製品不可。
・油不可。
・水分はおっぱいが薄まるので取り過 ぎないように。
・授乳間隔は3時間。夜中も子供を起こ して授乳。 と言うものでした。
おっぱいが頻繁に詰まり、2、3日毎にマッサージに行っていました。
詰まったままだとおっぱいが縮むと言わ れ、受診する度に「また縮んだね」と 言われていました。精神的にも辛い日々でした。

おっぱいの詰まりについて、区役所に問い合わせたり、乳腺外来を受診したり、他の助産院に2件問い合わせ、1件受診もしましたが原因は不明でした。 3件目に受診した助産院がりんご助産院さんでした。 今までの経緯を説明したところ、詰まりの原因は食事だとすぐに言われました。お母さんが栄養不足で赤ちゃんにも良くないとの事でした。 そしておっぱいに良い食事の説明を丁寧にして下さいました。肉を食べていないし、 糖質を取りすぎていて、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが足りていない。油も子供の発達に必要との事でした。
指導内容は、
・肉、魚、卵、チーズなどをたっぷり。
・糖質は取り過ぎない様に。
・水分はたっぷりとる。
というものでした。
藁にもすがる思いで始めた食事療法でしたが、次の来院日までの一週間詰まりは起こらず、この食事を継続することに決めました。 お肉や、バターをたっぷり食べても全く詰まりません。糖質は取り過ぎなければ良いので、ストレス無く食事療法を続ける事が出来ました。
ひと月過ぎた頃には、月に一度の受診で調子をみてもらうだけになりました。
そして林先生はとても優しいです。 怒られたり責められたりする事は一切 ありませんでした。
「お母さんには楽してほしい、頑張らないで」と言って下さり、お話ししていると心も軽くなる感じがしました。

りんご助産院さんに来ておっぱいの悩みが消えて、子供に笑顔で接してあげられるようになりました。 私が笑顔だからか、栄養満点のおっぱいのおかげか、子供も笑顔が増え、色んなものに興味や関心をもつようになり、積極的に動くようになりました。 授乳間隔もあけられるようになり、お出かけがしやすくなった事もとても嬉しかったです。

来院して本当に良かったと思います。
子供にさわられるのも痛くて泣きながらおっぱいをあげたり、詰まりや白斑で悩んだ日々が嘘のよう です。
林先生にみてもらってからは幸せな気持ちで おっぱいをあげることがてきました。
本当に本当にありがとうございまし た。